農業新規事業・トマト初号機
2026-08-13発注ぶん(70品目)用。設計書v1.1準拠。「全体像 → 部材の役割 → 組立手順」の順に読めば、届いた箱の山が栽培装置になります。
作るのは「ラック1台に収まる、水と電気が流れる小さなハウス」です。
図1: ラック断面。上から「機材棚 → LED → 株 → スラブ+傾斜台 → 防水トレー」、床側に給液タンク・給水器・排液受け
図2: 水は一方通行(測って捨てる=データになる)。電気は必ずビリビリガードを最上流に
開梱したら、まずこの表のグループごとに床にまとめてください。マスキングテープにG番号を書いて貼ると迷いません。
| グループ | 入っているもの | 役割(なぜ買ったか) |
|---|---|---|
| G1 土台 | スチールラックATK型(支柱4本・棚板4枚・金具)/床養生シート+コンパネ(店頭購入) | 装置全体の骨組み。床養生は水滴・荷重から賃貸の床を守る |
| G2 転倒防止 | プロセブン耐震マット4枚/あんしん君120cm/落下防止ワイヤー2本 | 地震対策。マットは脚の下、あんしん君は前脚の下、ワイヤはLEDの命綱 |
| G3 光 | LED TSL2000本体+調光ノブ/ロープラチェット6本セット | 太陽の代わり(300W・調光60%から)。ラチェットで吊って高さを株の成長に合わせる |
| G4 遮光 | ベルーイ防炎遮光カーテン2枚組/S字フック10個 | 前面に掛けて光漏れを減らす。全面を囲うと熱がこもるので前面のみ |
| G5 防水層 | タフブネ60型/ガーデンタブ35L/遮根シート(後日)/プラダン黒+角棒(角棒は店頭) | タフブネ=栽培部の受け皿(床置き)。ガーデンタブ=タンク・給水器側の受け皿。プラダン+角棒=スラブに勾配をつけ排液を流す傾斜台 |
| G6 水やり | Moongiantgo自動給水器(9月上旬着)/フタ付バケツペール16L/黒ポリ袋/灯油ポリタンク20L/サンバット3号×2 | バケツ=養液タンク(黒ポリ袋を被せて遮光・藻防止)。給水器がタンクから吸ってノズルで株元に滴下。サンバット=株ごとの排液受け。ポリタンク=計量後の排液を溜めて捨てる |
| G7 電源・安全 | ビリビリガードPlus/雷ガードタップTAP-SP308/Tapo P110M×2/PT80DW/Anker USB電源/延長コード類/プラグカバー・コンセントキャップ | 図2の配線チェーン。ビリビリガード=漏電したら0.1秒で全遮断(水×電気の保険)。Tapo=LEDのON/OFF+電気代記録。PT80DW=給水器を6:00〜22:00だけ通電 |
| G8 IoT | SwitchBotハブ2/プラグミニ/水漏れセンサー2種/CO2センサー/見守りカメラ | 無人監視。漏水検知→プラグミニが給水器の電源を自動OFF。CO2センサー=温湿度CO2を自動記録(栽培データの土台)。カメラ=週末の遠隔目視 |
| G9 計測 | APERA PC60/校正液3本(pH4.01・7.00・KCl保存液)/EC標準液/水温計BD-1/タニタ秤/メスシリンダー/計量カップ2L/スポイト/PPFD計 | 毎日の計測ルーチン用。PC60=EC/pH計(この実験の主役)。秤=排液計量。PPFD計=光の強さ確認 |
| G10 培地・種 | 日東紡スラブ12枚箱(8月末着)/grodan Refill Cubes(発芽用)/Delta6.5Gブロック×4(育苗用)/CF千果・千果の種/ハイポニカA・B液/pHダウン剤 | 種→小キューブで発芽→ブロックに鉢上げ→スラブに定植、の3段階。ハイポニカ=肥料(A・Bを別々に水へ) |
| G11 育苗・管理道具 | ヒートマット(温度調整付き)/育苗ドーム/霧吹き/電動歯ブラシ/摘果鋏/園芸ロープ/クリップ(後日)/結束バンド/園芸ラベル・ペン/水準器 | 発芽は地温25〜28℃(ヒートマット)+保湿(ドーム)。歯ブラシ=開花したら毎日花を振動させて受粉させる道具。ロープ=斜め45度誘引 |
| G12 衛生・防虫 | エタノール/ニトリル手袋/精製水×10・洗浄瓶・キムワイプ/重曹・クエン酸/黄色トラップ/青色シート/バケツ20L/ジョーロ5L/防振マットTW-660/ELPAカバー類 | 器具の消毒と電極の洗浄(精製水はPC60のすすぎ用)。トラップ=虫の早期発見。防振マット=給水器の下に敷いて騒音対策 |
Step 1〜4は荷物が揃い次第(8月中)。Step 5〜7は給水器が届いてから(9月上旬)。
使うもの: G1(養生シート・コンパネ)+水準器
なぜ: 満水時はトレー周りだけで数十kg。賃貸の原状回復を守る最初の一手です。
使うもの: G1(ラック)+G2(転倒防止一式)
なぜ: 高さ210cmの棚は空でも倒れます。水と電気を積む前に足元を固定します。
使うもの: G3(TSL2000・ラチェット)+G2(落下防止ワイヤ)+LED付属のワイヤーハンガー
使う部品は3種類(まず現物を並べる)
図3-1: 完成形。左右それぞれ「ラチェット1本+命綱1本」の計4本で吊る
吊る手順
命綱(落下防止ワイヤ)を付ける — ラチェットが万一滑ってもLED(約8kg)が株の上に落ちないための保険。ラチェットとは別の穴・別経路で桟⇔LEDを直結します。ワイヤ端の形で付け方が変わります:
図3-2: 「首吊り結び」の要領。荷重がかかるほど締まるので抜けない
なぜ: 株は2mまで伸びるので、LEDは「成長に合わせて上げていく」運用。ラチェットはそのための滑車、ワイヤはその保険です。
使うもの: G5(トレー類・プラダン)+G6(タンク・サンバット・ポリタンク)+G12(防振マット)+カッター・定規・ペン
作るものの正体: タフブネ(緑の大きいトレー)の中に「ゆるい坂」を作り、その坂の上に培地(スラブ)を置きます。株にあげた水の余りが坂を流れて手前の受け皿(サンバット)に集まる——これが「水の道」です。
そもそも「スラブ」ってなに?
土の代わりになる人工のスポンジマットです。岩を高温で溶かして綿あめのように繊維にした素材(ロックウール)でできていて、トマトの根はこの中に張ります。長さ90cmで届くので、35cmに切って2本使います(1株に1本)。実物は包装なしの「裸のマット」で届きました(黄緑色の綿の塊)。裸のまま光が当たると藻が生えるので、定植のタイミングで購入済みのアルミバリアシートで上面と側面を覆います(苗を載せる穴と、底手前の排水口だけ開ける)。それまでは触らなくてOKです。
図4-0: スラブの正体。商品名「日東紡 ロックウール培地 クラシックMY 900×200×75」
図4-1: タフブネの中身。「奥が高く・手前が低い」坂を作り、排液を手前の受け皿に集める
手順(プラダンは切って使います。届いたままでは大きくて入りません)
Tomato-01、右=Tomato-02とラベルを貼る(株ごとの排液を別々に計るため)。プラダンの手前の端が、サンバットの縁を2〜3cm越えて真上に張り出すように置く(下図4-2。ここがこの工程で一番大事)余った水がサンバットに入る仕組み(水の旅・4コマ)
図4-2: 坂の端がサンバットの真上に張り出していれば、水は勝手に中へ落ちる。張り出しが足りないとタフブネの底に溜まってしまう
なぜ: 「漏れても全部トレーの中」が絶対条件。タンクの水は最大でも必要量の2倍までしか入れないルールとセットで、オフィスを守ります。
使うもの: G7一式(+G8のプラグミニ)
使うもの: G8一式・スマホ(SwitchBotアプリ)
使うもの: G6(給水器)+G9(計量カップ・秤)+単3電池
合格したら予備機をもう1台発注します(設計で決めてあるルール)。
使うもの: 全システム+G10・G11
種の旅(4段階)
育苗中の水やり — 回数ではなく「乾き」で判断