Claude Fable 5.1 は、Anthropic が 2026年9月1日に公開したモデルです。当社は翌日からメインの作業環境を Fable 5.1 に切り替えました。9月22日には Opus 5.5 が出て、使い分けを組み直しています。
この記事では公式情報と当社の運用記録を分けて書いています。公式ページや公式ドキュメントで確かめた内容は「公式」、当社の設定や実測は「当社の運用記録」と明記しました。確かめられなかった点は「未確認」と書いています。
結論(即答): Fable 5.1 とは何か
Fable 5.1 は、数時間から数日かかる仕事を目的を見失わずに進めるための最上位モデルです。
読み方は「フェイブル」です。2026年6月9日に公開された Fable 5 の後継で、2026年9月1日に公開されました(公式)。
公式ページの紹介文は「Mythos-level model」で始まり、長時間・大規模な仕事向けと説明しています。
モデルIDは claude-fable-5-1 です。claude.ai では Pro、Max、Team、Enterprise で使えます。無料プランでは使えません(公式)。
API は Claude Platform で使えます。AWS、Google Cloud、Microsoft Foundry 経由でも呼び出せます。
Opus 5.5 の公式ページは「多くの仕事で Fable 5.1 と同水準」と説明しています。当社の答えは、Fable を判断と最終確認に絞り、手を動かす作業は Opus 5.5 に任せる形です。
Fable 5 との違い(5.1 で変わったこと)
5.1 では、入出力のAPI単価を据え置いたまま、キャッシュ読み取りが4分の1になりました。長い作業と調査、文書作業も強化されています。
仕様と料金の比較表
| 項目 | Fable 5.1 | Fable 5 |
|---|---|---|
| 公開日 | 2026年9月1日 | 2026年6月9日 |
| モデルID | claude-fable-5-1 | claude-fable-5 |
| 入力 / 出力(100万トークンあたり) | $10 / $50 | $10 / $50 |
| キャッシュ読み取り | $0.25 | $1 |
| 知識の期限 | 2026年6月 | 2026年1月 |
| コンテキスト / 最大出力 | 100万 / 12.8万トークン | 100万 / 12.8万トークン |
| API の既定 effort | high | high |
| 状態 | 最新 | 旧版(引き続き利用可) |
表はすべて公式ドキュメントの値です。
キャッシュ読み取りは、一度読んだ入力を再利用するときの料金です。Anthropic の見積もりでは、この値下げで通常の作業は約25%、エージェント的な作業は最大で約45%安くなります。
強化された分野として、公式は次の6つを挙げています。
- 数時間続く開発作業(大きな改修、移行、デバッグ、コードレビュー)
- 文書、表計算、スライドを白紙から仕上げる知識労働
- 多段階のWeb調査と深掘り調査
- 図表や PDF 内の表を読む画像理解
- 100万トークン全体を使った長文の推論
- ブラウザやデスクトップアプリの操作
一方で、ドキュメントには5.1の癖も書かれています。複数のツール呼び出しを、まとめずに1つずつ出すことがあります。小さな修正でもファイル全体を書き直しやすい、とも書かれています。
当社でも全文の書き直しは起きたため、「最小の差分で直す」ことを共通ルールにしています。
Fable 5 はいつまで使えるか
Fable 5 は旧版の扱いになり、いまも使えます。公式の廃止予定表では、提供終了は「2027年6月9日より前にはならない」とされています。
Anthropic は、提供終了の少なくとも60日前に利用者へ通知すると書いています(公式)。Amazon Bedrock と Google Cloud は、それぞれ独自に終了日を決めます。
Fable 5.1 自体の提供終了は「2027年9月1日より前にはならない」とされています(公式)。
Opus 5.5 との違い
一番大きな違いは価格です。Fable 5.1 のAPI単価は、入力も出力も Opus 5.5 の2.5倍です。
| 項目 | Fable 5.1 | Opus 5.5 | Opus 5 | Sonnet 5 | Haiku 4.5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 入力 / 出力 | $10 / $50 | $4 / $20 | $5 / $25 | $2 / $10 | $1 / $5 |
| キャッシュ読み取り | $0.25 | $0.20 | $0.50 | $0.20 | 未確認 |
| API の既定 effort | high | medium | 未確認 | high | 非対応 |
| 速度(公式の相対評価) | 遅い | 中程度 | — | 速い | 最速 |
| コンテキスト | 100万 | 100万 | 未確認 | 100万 | 20万 |
| 知識の期限 | 2026年6月 | 2026年6月 | 未確認 | 2026年1月 | 2025年2月 |
単価は100万トークンあたりの米ドルです。表の値は公式ドキュメントと料金ページで確かめました。「未確認」は、今回読んだ公式ページで値を見つけられなかった項目です。
Opus 5.5 は2026年9月22日に公開されました(公式)。発表によると、通常の作業では Opus 5 より約4割安く回せます。単価が2割下がったうえ、1回の作業で使うトークンも減るためです。
effort は、思考にかける手間の設定です。Claude Code での既定は、Fable 5.1 が high、Opus 5.5 が medium です(公式)。claude.ai では、Fable 5.1 の既定は medium です(公式)。
思考の引き継ぎは、当社の運用記録で次のように扱っています。
- Fable 5.1 → Opus 5.5: 思考は渡せない
- Opus 5.5 → Fable 5.1: 思考は渡せる
公式は「Fable 5.1 の思考は、それ以前のモデルでは読めない」と書いています。
もう一つの違いは安全対策です。
Fable 5.1 では、サイバーセキュリティや生物学に関わる問い合わせが別のモデルに回されます。製品ページによると、サイバー系は Opus 4.8、生物系は Opus 5 が答えます。回された分に Fable の料金はかかりません。
性能・ベンチマーク
Fable 5.1 の発表では、次の数値が示されています(公式)。
| ベンチマーク | Fable 5.1 | Fable 5 | Opus 5 |
|---|---|---|---|
| Terminal-Bench-Science 0.1(科学研究) | 52.6% | 24.7% | 29.0% |
| Terminal-Bench 4.0(開発) | 55.8% | 42.0% | 52.3% |
| GDPval-AA v2(知識労働) | 1853 | 1723 | 1824 |
| OSWorld 2.0 strict(PC操作) | 41.7% | 36.1% | 39.6% |
| Humanity's Last Exam(ツールなし) | 60.9% | 57.8% | 56.6% |
| AutomationBench | 31.4% | 17.1% | 26.9% |
| CursorBench 3.2.0 | 73.4% | 70.5% | 70.0% |
Opus 5.5 の発表では、次の比較が示されています(公式)。
| ベンチマーク | Opus 5.5 | Fable 5.1 | Opus 5 |
|---|---|---|---|
| Terminal-Bench 4.0 | 66.4% | 55.8% | 52.3% |
| FrontierCode v1.1(Main) | 54.4% | 50.3% | 48.0% |
| CursorBench 4.0 | 57.8% | 51.8% | 46.6% |
| GDPval-AA v2.1 | 1846 | 1735 | 1708 |
2つの発表では、同じ名前でも版の違うテストがあります。GDPval-AA は v2 と v2.1 で別の値です。表をまたいで数字を比べないでください。
Opus 5.5 の表では、多くの項目で Opus 5.5 が Fable 5.1 を上回っています。発表は同時に、ベンチマークの差は実際の差の目安として信頼しにくくなったとも書いています。
第三者の評価について、Fable 5.1 の発表は公開リーダーボードの値に触れています。Terminal-Bench-Science の公開値は Opus 5 が30.0%、Fable 5 が21.4%です。発表は、自社の計測がこれと誤差の範囲で一致したと説明しています。
5.1 そのものの独立した評価は、当社では確認できていません。
料金とプラン別に使える範囲
API は使った分だけの従量課金です。claude.ai と Claude Code は月額の定額制で、利用枠の中で使います。
API 単価
Fable 5.1 の API は、入力 $10、出力 $50(100万トークンあたり)です。キャッシュの書き込みは5分保持で $12.50、1時間保持で $20 です。読み取りは $0.25 です(公式)。
バッチ処理(急がない処理をまとめて投げる方式)は半額です。米国内だけで処理させる指定をすると、料金は1.1倍になります(公式)。
内部の思考も出力として課金されます。effort を上げるほど出力が増え、費用も増えます。
サブスク(Free・Pro・Max・Team・Enterprise)
公式の料金ページをもとに、Fable の扱いを整理しました。
| プラン | 月額(米ドル) | Fable 5.1 の扱い |
|---|---|---|
| Free | 無料 | 使えない |
| Pro | $20(年払いなら月 $17) | 利用クレジットで使う |
| Max 5x / 20x | $100 から | 週の上限の50%まで |
| Team | 1席 $25(年払いなら $20) | プレミアム席で週の上限の50%まで |
| Enterprise | 1席 $20(年払い)+API単価の従量 | 使える |
Pro の「利用クレジット」は、利用枠とは別に標準のAPI単価で払う仕組みです。料金ページでは、Pro の Fable 欄にこの語が書かれています。
Max の「週の上限の50%」は料金ページの表記です。注記の細かい意味は、当社では確認できていません。
利用枠は5時間ごとに回復する枠が基本で、有料プランでは週単位の上限も加わります。claude.ai、デスクトップ、スマホ、Claude Code はすべて同じ枠から使います(公式)。
当社の契約は Max プランです。Claude Code で /usage を開くと、3つの枠の使用率が表示されます。5時間枠、週枠、Fable の週枠です。
ある日の深夜の実測では、5時間枠が31%、週枠が9%、Fable の週枠が14%でした。回復する時刻は、枠ごとに表示されます。
Fable の週枠は、全体の週枠とは別に数えられます。全体に余裕があっても、Fable の枠だけ先に尽きることがあります。
使い方: claude.ai・Claude Code・API での切り替え
どの画面でも、Fable は自分で選ばないと使われません。公式によると、どのプランでも既定のモデルは Fable ではありません。
claude.ai のモデル選択
claude.ai では、チャット画面のモデル選択から Fable 5.1 を選びます。Pro 以上のプランが必要です。
claude.ai での effort の既定は medium です(公式)。Claude Code の既定 high とは違うので、同じ質問でも考える量が変わる場合があります。
Claude Code
Claude Code で Fable 5.1 を使うには、バージョン2.1.257以降が必要です(公式)。選び方は次の4通りです。
- 作業中に切り替える:
/model fable - 起動時に指定する:
claude --model fable - 環境変数で指定する:
ANTHROPIC_MODEL=fable - 設定ファイルで固定する:
~/.claude/settings.jsonに"model": "fable"
fable という呼び名は Fable 5.1 を指します。default と opus は Opus 5.5 を指します(公式)。
いまの当社の Claude Code は2.1.282で、設定は次の3点です。
settings.jsonのmodelはfable(頭脳役は Fable)effortLevelはhighCLAUDE_CODE_SUBAGENT_MODELはclaude-opus-5-5(手足役)
最後の設定は、サブエージェントの既定モデルを決めるものです。これで、並行して動く作業役は Opus 5.5 になります。
effort は /effort high のように切り替えます。low、medium、high、xhigh、max から選べます。
API
API では、モデルIDを claude-fable-5-1 にします。ただし Fable 5 から移るときは、IDの差し替えだけで済まない場合があります。互換性が崩れる変更として、ドキュメントは次の3つを挙げています。
- ツールの強制呼び出しがエラーになります。
tool_choice でanyや特定ツールを指定すると400エラーが返ります。対処は、auto のままプロンプトでツールを指示すること - 思考ブロックが、それを生成したモデルに結びつきます。それ以前のモデルは Fable 5.1 の思考を読めず、途中でモデルを替えるとその思考は捨てられます
- 会話の途中を書き換えると、それ以降の思考ブロックが無効になります。system プロンプトやツール定義の作り直しも対象です
2026年8月31日以降に作ったアカウントでは、3つ目の確認が必ず行われます(公式)。会話は足していくだけにし、指示の追加は会話途中の system メッセージで行います。
Claude Code、claude.ai、Claude Agent SDK は、この決まりを自動で守ります(公式)。自前で会話履歴を組み立てている場合は、移行前に確かめてください。
当社の使い分けルール
当社は Fable を「頭脳」の役に限定し、それ以外を別のモデルに割り振っています。
役割は4つに分けています。
- 頭脳: Fable 5.1。判断、結果の統合、依頼者との対話を担当します
- 相談役: GPT-5.6。依頼者が呼んだときだけ意見を求めます
- 手足: サブエージェント(Claude Code 内で並行して動く別のAI)。既定は Opus 5.5 です
- 実装: Codex。30行以上の新しいコードはここへ回します
分けた理由は、調べ物の生データを頭脳の会話に積まないためです。委ねた先からは最終報告だけを受け取ります。
当社では会話が短いほど判断のぶれが減りました。料金も下がります。
Fable の出番は、次の3つの場面に限っています。
- 社外に出す物の最終確認(LP、広告、プレスリリース、契約書)
- 契約や金額の判断(数万円以上。1桁万円台から)
- ブランドを傷つけかねない文面の確認(炎上対応、謝罪文、代筆)
頭脳が自分で読むファイルにも上限があります。2ファイルまで、かつ合計200行までです。超えたら、別のAIに要約させます。
手足の中でも格付けをしています。
長さの計測や検索など、正解が決まっている作業は Sonnet 5 に回します。原因の切り分けや文章の良し悪しなど、判断が要る作業は Opus 5.5 です。
effort と会話の運用
Fable は工程ごとに effort を変え、会話は短く保つ運用にしています。
effort は low、medium、high、xhigh、max の5段階です。当社は工程に応じて次のように使い分けています。
- 探索、ログの整形、要約(委ねる作業): low か medium
- 通常の作業: high(当社の既定)
- 設計、原因分析、同じエラーで3回失敗したとき: xhigh
- 失敗の損失が極端に大きい最終検証: max
max は常用しません。内部の思考も出力として課金されるためです。
会話の扱いにもルールがあります。話題が変わったら /clear で会話を消します。
脇道の質問が1つだけなら /btw を使います。これは本筋の履歴に混ぜずに答えるコマンドです。
Fable 5.1 の思考は、生成した時点の文脈に結びついていて、途中の履歴を書き換えるとこの結びつきが崩れます。そのため当社では、履歴は足していくだけにしています。
会話の自動圧縮が2回起きたら、そのセッションは閉じます。結論を引き継ぎメモに書き、新しい会話で続けます。
使いすぎの確認は週1回です。/usage を見て、Fable の比率が50%を超えていたら振り分けを見直します。
実測と失敗から決めたこと
いまのルールは、数字で困った経験から決めたものです。
相談役の自動呼び出しをやめた 以前は設計判断で迷うと、GPT-5.6 に自動で意見を聞いていました。週単位で決まる利用枠のうち14%(約1.76億トークン)を、直近15日で使っていました。それでも判断が変わった例はありませんでした。
利用枠の上限に達した日は、直前5時間のトークンの79%が相談役でした。9月20日から、依頼者が頼んだときだけ呼ぶ形に改めています。
サブエージェントの費用が41% 30日分のトークンを集計すると、費用の41%がサブエージェントでした。その多くを Opus 5 が占めていました(集計は9月23日以前)。これを受けて、正解が決まっている作業を Sonnet 5 に移す格付けを作りました。
Opus 5.5 には Opus 5 用の設定を流用しない Opus 5.5 の既定 effort は medium です(公式)。当社の運用記録では、この medium を Opus 5 の high 相当として扱っています。そこで Opus 5 向けに使っていた xhigh や max は持ち込みませんでした。
既定モデルの切り替えで本番が止まった 7月に既定のモデルを切り替えた際に、その変更が週次レポートの本番ジョブにも適用され、出力が崩れました。以後、本番の処理ではモデルIDを直接指定しています。Opus 5.5 への切り替えでも、本番は固定したまま検証を続けています。
やりがちな失敗
当社が実際に踏んだもの、踏みかけたものを3つ挙げます。
全部を Fable にして料金が跳ねる 調べ物や下書きまで Fable に任せると、利用枠がすぐ減ります。当社でも、全体の週枠に余裕があるうちに Fable の週枠が尽きたことがあります。
手足を Opus 5 にしていた時期は、費用の41%がサブエージェントでした。高いモデルをどこで使うかは、頭脳の側だけでなく手足の側でも決める必要があります。
軽い質問で遅く感じる 公式ドキュメントでは、Fable 5.1 の応答速度は現行モデルで最も遅い区分です。短い質問や決まった形の作業は、Sonnet 5 や Haiku 4.5 のほうが速く返ります。「Fable が遅い」と感じたら、その仕事に Fable が要るのかを先に考えます。
既定の high のまま回す Claude Code では Fable 5.1 は high で動きます。発表によると、low や medium でも Fable 5 と同等以上の結果を、ずっと安く出せます。
探索や要約まで high で回すと、思考の分だけ出力が増えます。相談役の件では、14%の枠を使って判断が変わった例がゼロでした。高い設定は、効いたかどうかを測ってから使います。
よくある誤解
ネット上には、確かめられていない説明も出回っています。当社が裏を取れた範囲で整理します。
「Opus の2倍の料金」 Opus 5 と比べた入力のAPI単価なら2倍です。いまの比較相手である Opus 5.5 とは、入力も出力も2.5倍の差があります。どのモデルと比べた数字かを確かめてください。
「Anthropic 自身が指示文を8割減らした」 一部の解説にそうした記述があります。出典は示されていません。当社では未確認です。
「長時間の連続稼働の事例がある」 38時間の連続稼働などの事例は、公式の顧客事例として紹介されています。第三者による再現は、当社では見つけていません。
「Fable 5 は途中で性能を落とされた」 動画などで語られていますが、根拠は出演者の体感です。ベンチマークでの計測は示されていません。
Fable 5.1 と Mythos 5.1 の違い
発表によると、Fable 5.1 と Mythos 5.1 は同じモデルで、安全対策の強さが違います。
| 項目 | Fable 5.1 | Mythos 5.1 |
|---|---|---|
| 提供先 | 一般に提供 | 招待制(Project Glasswing など) |
| 対象 | 誰でも | 審査を通ったサイバー防御や生命科学の組織 |
| 安全対策 | 分類器が一部の依頼を断る | サイバーや生命科学の研究に合わせた対策 |
| 仕様と料金 | $10 / $50 | Fable 5.1 と同じ |
表は公式の発表とドキュメントに基づきます。Mythos 5.1 の利用は、Anthropic や AWS、Google Cloud の担当窓口に相談する形です。
Fable 5.1 で依頼が断られた場合の受け皿は、使う場所で違います。Claude のアプリでは、サイバー系は Opus 4.8、生物系は Opus 5 に回ります。その分に Fable の料金はかかりません(製品ページ)。
API では、断られると stop_reason が refusal で返ります。フォールバック設定をすれば、Opus 4.8 か Opus 5 で再実行できます(公式)。
API の課金には注意が必要です。9月24日以降、出力前の拒否のうち一部の分類は課金対象になりました(公式)。途中で拒否された場合は、入力と出力済みの分が通常料金で課金されます。
法人で確認すること
法人で使う前に、データの扱いを3点確かめてください。
- データ保持: Fable 5.1 は30日間のデータ保持が前提です(公式)
- ゼロ保持(データを残さない設定): ドキュメントには、Anthropic が明示的に認めない限り使えないとあります。発表には、対象の顧客はゼロ保持で使えるとあります
- 透かし(ウォーターマーク): Fable 5.1 の出力文には、統計的な透かしが入ります(公式)
ゼロ保持については、発表で新しい仕組みも示されています。Enterprise Frontier Safeguards は、データを顧客側のクラウドに置く方式です。今秋から段階的に提供するとされています。
透かしは、単語の選び方に規則を持たせる方式です。ドキュメントによると、意味や品質、読みやすさは変わりません。トークンや隠し文字は増えず、利用者や組織の情報も含みません。
透かしを止められるかどうかは、公式では確認できていません。
導入の判断: どんな会社が Fable を使うべきか
Fable が向くのは、途中で止まると損失が出る長い仕事を、最後まで終わらせたい場合です。
公式ドキュメントも、まず Opus 5.5 から始めるよう勧めています。Opus 5.5 で effort を上げても足りないときに Fable を使う、という順番です。
次のような仕事なら、Fable のAPI単価に見合う可能性があります。
- 数日かけて進める開発や調査を、途中で見失わずに完走させたい
- 社外に出す文書や契約の最終確認で、ミスの損失が大きい
- 複数のAIに作業を配り、結果をまとめる司令塔が要る
反対に、メールの下書き、短い文章、決まった形の作業は Fable でなくても回ります。まず Opus 5.5 や Sonnet 5 で足りるかを試すのが順当です。
当社の例を1つ挙げます。9月23日に Fable へ30日分のトークン集計を読ませ、費用の偏りを調べました。Fable はサブエージェントが費用の41%を占めると特定しました。
そのうえで、正解が決まっている作業を Sonnet 5 に回す判定表を作りました。
判定表は代表の承認を経て、同じ日から運用しています。効果はまだ1か月分のデータがなく、月次で確かめる段階です。
この件で Fable に任せたのは、集計の読み解きと判定基準づくりだけでした。集計そのものは、別のAIに要約させています。
当社の感覚では、全部を Fable に任せると料金が膨らみます。それ以上に、会話が長くなって判断が鈍ります。
まず「Fable を使う場面」を3つほど決めてください。それ以外を安いモデルに回すと、費用と品質の両方を管理しやすくなります。
よくある質問
無料プランで Fable 5.1 は使えますか? 使えません。料金ページでは、Free の Fable 欄は「No」です。Pro 以上のプランか API が必要です。
Fable 5 と 5.1 の一番の違いは何ですか? 入出力の単価は同じで、キャッシュ読み取りが $1 から $0.25 に下がりました。Anthropic の見積もりでは、通常の作業で約25%安くなります。長い作業、調査、文書作業の性能も上がっています。
Fable 5 はいつまで使えますか? 公式の予定では、提供終了は2027年6月9日より前にはなりません。終了の少なくとも60日前に通知があります。いまは旧版の扱いで、5.1 への移行が勧められています。
Pro と Max で使える量と、利用枠のリセットはどうなっていますか? Pro では、Fable は利用クレジットで使う扱いです。Max では、料金表に週の上限の50%までと書かれています。
枠は5時間ごとに回復し、有料プランには週の上限もあります。回復する時刻は、/usage で枠ごとに確かめられます。
Claude Code で Fable 5.1 を選ぶには何が必要ですか?
Claude Code 2.1.257以降と、Fable を使えるプランが必要です。/model fable か claude --model fable で選べます。既定にしたいときは settings.json に "model": "fable" と書きます。
API はモデルIDの差し替えだけで移行できますか? 出発点はIDの差し替えです。ただし、それだけでは済まない場合があります。ツールの強制呼び出しはエラーになります。
会話履歴を途中で書き換える実装も、思考ブロックが無効になります。この2点は、移行前に確かめてください。
5.1 でコストは下がりますか? 同じ作業なら下がる見込みです。Anthropic の見積もりでは、通常の作業で約25%、エージェント的な作業で最大約45%下がります。キャッシュを効かせる使い方ほど差が出ます。
Opus 5.5 から全部 Fable に乗り換えるべきですか? 全部の乗り換えは、当社では勧めていません。公式は Opus 5.5 を多くの仕事で Fable 5.1 と同水準としており、Opus 5.5 の単価は Fable 5.1 の5分の2です。
Opus 5.5 で足りない場面だけ Fable に上げる順番が、費用の面で無理がありません。
Mythos 5.1 は自社で使えますか? 一般には使えません。審査を通ったサイバー防御や生命科学の組織に、招待制で提供されています。対象になりそうな場合は、Anthropic などの担当窓口に相談します。
安全対策の振り分けを受けたらどうなりますか? Claude のアプリでは、サイバー系は Opus 4.8、生物系は Opus 5 が代わりに答えます。その分に Fable の料金はかかりません。API では拒否として返り、フォールバック設定があれば別モデルで再実行されます。
まとめ
- Fable 5.1 は2026年9月1日公開の最上位モデルで、長時間の仕事の完走に強みがあります
- Fable 5 と入出力の単価は同じで、キャッシュ読み取りは4分の1になりました
- API単価は Opus 5.5 の2.5倍です。Opus 5.5 は多くの仕事で Fable 5.1 と同水準と公式が説明しています
- claude.ai では Pro 以上、Claude Code では2.1.257以降で選べます
- 当社は Fable を判断と最終確認の3場面に絞っています。残りは Opus 5.5、Sonnet 5、Codex の担当です
- ルールの根拠は、相談役の枠14%やサブエージェント費用41%などの実測です
モデルは数週間で入れ替わります。どのモデルが出ても、役割の割り振りと測る仕組みを持っておけば、乗り換えは難しくありません。
AI の導入設計や、モデルを使い分ける社内ルール作りのご相談は、お問い合わせからどうぞ。当社の運用で決めた手順をもとに、貴社の業務に合わせた形を一緒に考えます。